スポンサーサイト
新しい記事を書く事で広告が消せます。
右翼団体「大日本國民愛國義勇軍」がブログ形式で御送りする、公式サイト内コーナー「随筆」の一部門であります。 政治関連を中心に軍事、歴史等の最新ニュース記事へ私見を付け御送り致します。目指せ反日組織殲滅!!!憲法改正!!!戦後自虐体制打倒!!!
9・11の悪夢再び 危機一髪だったノースウエスト便
12月26日19時24分配信 産経新聞
【ニューヨーク=松尾理也】クリスマスの当日、米国に米中枢同時テロ(9・11)の悪夢がよみがえった。デトロイト空港に着陸直前のデルタ航空ノースウエスト253便で起きた爆破テロ未遂事件は、「米本土でのテロ」の懸念が、決して過去のものとはなっていない現実をまざまざと浮かび上がらせた。
25日午前11時すぎ。目的地のデトロイト空港に向け降下を始めた機内に突然、破裂音が響き渡った。「ポンとはじけるような音」「花火のようだった」(乗客の証言)。同時に、ウマル・ファルーク・アブドルムタラブ容疑者がいた左列の窓側座席の一角から閃光(せんこう)が走り、煙が上がった。周辺の乗客はパニックとなった。
そのとき、ちょうど反対側にあたる右列の窓側に座っていた1人の男性が中央列の座席を飛び越え、容疑者に飛びかかった。
「男性は容疑者を引きずり出し、制圧した。混乱は10~15分続いた」(同)。
容疑者はアフガニスタンに関する言葉を叫んでいたとの証言もある。消火器や毛布で火は消され、253便はパトカーや消防車が待ちかまえるなか、無事に着陸した。
「大変な事態になっていてもおかしくなかった。本物の危機だった」
当局から説明を受けた米下院国土安全保障委員会のキング議員はこう話す。
逮捕された同容疑者は23歳。米メディアによると、ロンドンの大学で工学を学んでいる。米国内での宗教関係のセミナーに出席するとの理由で、ビザの発給を受けた。当局の調べに対し「米本土上空で航空機を爆破するよう国際テロ組織アルカーイダから指示を受けた。イエメンで爆発物と使用に関する指示を受け取った」と話しているという。
だが、供述内容に疑問を抱く向きもある。現在のアルカーイダは、厳密な指揮系統をもつ固定された組織というよりは、過激思想によって結ばれた緩やかなネットワークとしての性格が強い。同容疑者がテロリスト=殉教者としての「名声にあこがれて」、アルカーイダとのつながりを持ち出している可能性も排除しきれない。
米メディアによると、同容疑者の名前は当局のデータベースに入っており、テロ組織との関係は把握されていたものの、危険人物として「搭乗拒否者」には指定されていなかったという。同容疑者について、当局は「第一級のアルカーイダ工作員というわけではない」との見方で一致している。そのことはまた、テロの脅威の幅広い拡散を示してもいる。
同容疑者が、どうやって空港での検査をくぐり抜けたのかも謎が残る。所持していた爆発物は、粉末と液体を混合させて爆発させる仕組みで、キング議員によると「洗練されており、これまでに当局が目にしたことがない」という種類だった。
2001年の米中枢同時テロ以外、アルカーイダによる米本土へのテロは封じ込められてきた。だが、ここにきて、米社会にはテロへの懸念がじわりと高まりつつある。今年9月には、ニューヨークでテロを計画したとしてアフガン系の若者が逮捕され、11月にテキサス州の陸軍基地で起こった銃乱射事件では、容疑者とイスラム過激思想との関連が指摘された。
国土安全保障省は今のところ、現在5段階の上から2番目に設定されているテロ警戒レベルの引き上げは考えていない、としている。その一方で、空港などでの検査をより厳重にする方針も明らかにしており、年末年始の旅行客などで混雑する米国の空には大きな影響が出そうだ。